プラセンタ療法

○ プラセンタ療法とは

胎盤【プラセンタ】は胎児と母体のインターフェイスとして各種栄養成分
や成長因子の供給、排泄物などの処理を行っています。プラセンタ注射液は
ヒト胎盤のエキスで、多種のアミノ酸やビタミン・ミネラルを豊富に含み、
新陳代謝や血行を促進して免疫力・自己治癒力を高めるため、様々な疾患に
適用されています。





○プラセンタ療法の適応

これまでに医師が確認した主な臨床例
(1)血行、代謝の促進
(2)肌状態の改善(シミ、シワ、ニキビなど)
(3)アレルギー体質の改善
(4)創傷の治癒促進
(5)肝機能強化
(6)増血作用
(7)自律神経系の調節内分泌系の調節
(8)タンパク質の同化
(9)乳腺発育の促進
(10)疲労改善、熟睡
(11)更年期障害の改善
(12)肝炎の改善
(13)胃潰瘍の改善
(14)頭髪発毛効果







マイヤーズカクテル


○マイヤーズカクテルとは

メリーランド州ボルティモア市の開業医であるジョン・マイヤーズ
( John Myers )先生は30年以上にわたり、喘息、慢性疲労、うつ病の
患者をビタミンやミネラルの点滴療法で治療することで 有名でした。マイ
ヤーズ先生は1984年に亡くなられました。ところが マイヤーズ先生の後
を継承する医師がいなかったために、多くの患者が行き 所がなくなってし
まったのです。
 その患者さんの何人かがペンシルバニア州カーリエル 市の開業医でアメ
リカホリスティック医学協会元会長のアラン・ギャビー (Alan R. Gaby)
先生を訪ねました。ギャビー先生はマイヤーズ先生の点 滴療法に強い関心
を持ち、マイヤーズ先生の処方を再現しようと試みたの です。多くのマイ
ヤーズ先生の関係者や患者にインタビューし、点滴処方 を現代医学のエビ
デンスに合わせて改変して再現しました。
 ギャビー先生はそれから11年間に外来で1,000 人の患者に15,000件の
点滴療法を実施しました。2002年に Alternative Medical Review誌
(http://www.thorne.com/altmedrev/.fulltext/7/5/389.pdf )
にこの点滴療法を紹介し、マイヤーズ先生の功績を讚え て“マイヤーズカ
クテル(Myers’ cocktail)”と名付けました。ギャビー先生はこれまで
に30以上の学会やセミナーで数千人の医師に教育講演 をし、全米各地の
統合代替医療や自然療法の医師がマイヤーズカクテルを 臨床で処方してい
ます。

○適応となる疾患


ギャビー先生の論文には下記の疾患に有効であると解説 をしています。

 気管支喘息、偏頭痛発作、全身倦怠・疲労、慢性疲労症候群

 線維筋痛症、うつ病、こむら返り、急性上気道炎、慢性副鼻腔炎

 アレルギー性鼻炎、心不全、狭心症、慢性蕁麻疹、

 甲状腺機能亢進症、生理不順、麻薬の禁断症状。

 上記疾患以外にも、耳鳴、自律神経障害、不定愁訴症候群、インフルエ

ンザなどにも有用と言われています。

【文 献】
1. Gaby AR: Myers’ cocktail, Alternative Medical Review 2002;7(5):389-403