13、
平成21年7月下旬から8月に主脚を作りました。スパッツは木取りを3分割ですべきでした。2分割で制作したので、時間はかかるし、左右対称の良いものができませんでした。製作途中で、もてあまして先輩に伺ったところ三分割にするのが一番よいとのお話を聞き、なるほどと後から気づいたしだいです。
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主脚の車輪をどうやって作ったらよいか、迷いました。最初は朴の木を使って写真の一番左のようにリューターを使って回転させ、ノミで削りましたが、途中で端が一部欠けてしまいした。白パテを盛って再挑戦しようしてところで別の方法を考えることにしました。
パテの「スベスベ」を素材にして、リューターで回転させながら主脚車輪の片面を削りだし、シリコンで型どりし、キャストで複製しました。写真左から2番目が母型、一番右が複製したものです。
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8月に久振りに出席した東京のクラブ月例会に持参した状態で写真をとりました。まだ完成には程遠い状態です。
月例会では神風号制作について先輩諸氏から、貴重なアドバイスを沢山いただきました。地方で一人でこつこつソリッドを作っている私にとって、感謝の気持ちでいっぱいです。
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フラップを可動にして模型に動きを加えたいと思い、主翼下面を削りこみました。このような小細工には意外と時間がかかります。
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主翼の前照燈を細工をしました。ここへ塩ビ板で絞ったカバーを付けます。段差がないように注意をしましたが、思うようにいきません。原因は細工が不正確であることと、塩ビ板と木部との接着が十分でない点です。
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主翼と補助翼の段差をどう表現するか色々考えましたが、補助翼は切り離して、主翼側は0.2ミリのアルミ板を張ることにしました。結果は0.2ミリのアルミ板は脆弱すぎて容易に変形していまいます。真鍮板か缶ピールのアルミ板を使うべきでした。
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主翼と同じように水平尾翼も補助翼を切り離してから尾翼側に真鍮板を張ろうと考えましたが翼端部がデリケートすぎて、私の腕では細工が不可能と判断し、切り離しただけにしておきました。展示会会場で何人かの方から聞きましたが、人によっては可動するように見えるそうです。
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操縦席と偵察席の造作に入る前に、トースカンを使って横骨の位置をマークします。
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横骨はエバーグリーンのH型プラ棒を使用しました。この横骨を基準に各種レバーや計器板などの位置を決めます。
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神風号の軍用型である97式司令部偵察機では偵察席の椅子は操縦席の椅子とは異なる形状をしています。神風号は民間機でもあり、また長距離を飛行する目的でキャノピーをはじめ多くの改造がされたのではないかと考えました。偵察席の椅子も簡易型ではなく、長時間の飛行に耐えられるものにしたのではないかという推論を根拠に形を決めました。
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神風号操縦席内部写真は見たことがありません。イギリスの古い航空雑誌に操縦席と偵察席のスケッチが掲載されています。これによると操縦席と偵察席には計器板の羅針儀以外に床に設置する羅針盤らしきものが見えます。模型では一応再現してみました。
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機体中央に補助燃料タンクが2個、左右対称に配置されています。左右のタンクを繋ぐ配管が機体下の偵察窓から見えるので、後でそれらしく細工をしました。
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組み立て前の様子です。尾翼と胴体から伸びる背びれとのラインが把握できずに、かなり迷いました。現存する神風号のミュージアムモデルの中でこの部分がすこし変かな?と感じるものもあります。
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神風号の風防は長大であることを当初は気にしていませんでした。しかし風防を塩ビ板でヒートプレスする段階になって、その難しさを実感することになりました。塩ビ板(910×60)を2枚使い、10回ほど絞りましたが1個も満足なものはできませんでした。木型も形状が気に入らなくて、数回削りなおしています。さらに尾翼まで伸びる背びれとのマッチングが難関です。
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長大な風防は胴体とのマッチングやマスキングにも苦しみます。
風防のマスキングはテープの2枚重ねです。写真は2枚重ねの状態で余分なサフエサーをペーパーで削り落とした段階を示しています。
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展示会に間に合わせるために、その1週間前に銀塗装をしました。
もちろん銀塗装の前に筋彫りがしてあります。筋彫りには4日ほどかかりました。実機は銀色ドープで塗装されてピカピカに磨き上げられていたとの事ですから細かいリベットは見えないはずです。写真からも胴体のリベットは判別できませんが外板の継ぎ目は見えています。しかしリベットが見えないと1/24サイズでは間延びしてしまうので要所にはリベットを入れました。
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青を塗装しました。神風号の青は諸説があり、ライトブルーから紺色まであります。各地の博物館で展示されている神風号の模型もこのため青が様々な色合いで塗装されています。私は悩んだ結果、小学生の頃にマルサンから発売されていた神風号の1/50プラモデルの箱絵をイメージした青にしてみました。私はこの青が気に入っています。
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神風号には朝日新聞社のマークや大小の各種ロゴが記入されています。これらをすべてマスキングと筆の手塗りで表現するしか方法がないとしたら私は神風号を完成できなかったことでしょう。このため神風号製作の前からアルプス熱転写プリンターの購入とソフトの習熟を予定していました。平成21年にプリンターを購入してイラストレイタ−を使い朝日新聞社のマークを苦心惨憺のうえ作りました。その他のロゴも順次作成しました。
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展示会になんとか間に合いました。平成25年9月14日の午前3時頃に完成しました。展示会は東京の文京区で14日12時からですので、6時の新幹線で東京の展示会場へと向かいました。
 プロベラが回転しているのはマブチベビーが仕込んであるからです。機首は電池交換のため防火隔壁のところから分離できるようになっています。
あしかけ7年かかってようやく完成しました。これが私のソリッドモデル第1作です。おつきあい有難うございました。
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神風号製作ノート3

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