反対咬合・・・上下の前歯が逆にかみ合い、下の前歯が前方に出ているもの。下顎自身が大きいため、凹型の顔つきの場合も少なくありません。
小学校低学年から矯正治療を開始するのが良い場合が多いので、一年生頃までに専門医に相談されることをお勧めします。また、大人になってからでも、反対咬合を治すことができます。下の症例3,4のように手術を併用します。当院は顎口腔機能診断施設基準適合医院なので手術前後の矯正治療が保険で行えます。


@主訴 A診断名または主な症状 B年齢 C治療に用いた主な装置 D抜歯部位 E治療期間 F治療費 Gリスク、副作用

症例1.@反対咬合を主訴として来院。A骨格性の反対咬合、B12歳より矯正を開始。Cマルチブラケット装置を使い、上顎歯列を前後的に拡大、同時にD下顎の左右第二大臼歯を抜歯、下顎にはヘッドギアーを用いて(MEAWアーチワイヤーも併用)下歯列弓の後方移動と圧下で正常な咬合となった。後ほど抜歯した第二大臼歯の部位には代わりに第三大臼歯が萌出して正常な歯列となった。E治療期間2年3か月、F費用約80万円、G下顎の成長力のため、当初の予想より治療期間が延長した。
 
      治療前             治療中                治療後 

症例2
@歯ならびが悪い。A反対咬合、開咬、叢生が認められる  B14歳 C急速拡大装置、チンキャップ使用、マルチブラケット装置にて非抜歯配列した。顎間ゴムも使用し、E治療期間は2年半。F費用は自費約80万円 G年齢が高くなると上顎急速拡大が困難になるリスクあり。
   

症例3.(手術併用ケース)
@受け口を治したい、B22歳。A成人の下顎前突なので、外科的矯正治療を行った。D小臼歯非抜歯、C術前術後の矯正はマルチブラケット装置で行った。下顎の後退手術で反対咬合改善したが、G歯磨き不足でむし歯ができた。E治療期間は約2年半。顔貌は改善した。F保険診療。
 


症例4.(手術併用ケース)
@受け口を治したい。B18歳、A成人の下顎前突で、外科矯正治療を行った。D小臼歯非抜歯、Cマルチブラケット装置で術前術後の矯正を行い、下顎の後退手術で正常咬合となった。E治療は2年2か月。G装置の調整後に痛みを伴うこともあったが、口腔衛生に努め、むし歯になることなく終了できた。F保険診療。